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ファスナーについて

動画マニュアル

  • スライダーを通す方法(ダブル仕上げ 頭合わせ)
  • 前止めを取る方法
  • 下止めを取る方法(四ツ足)
  • 下止めを取る方法(一ツ止)
  • CHをつめる方法(金属ファスナー)
  • 下止めを取る方法(H止)
  • CHをつめる方法(コイル)
  • CHをつめる方法(ビスロン)
  • 開製品のスライダーを通す方法

ファスナーの種類について

ファスナーの種類

ファスナーには大きく分けて次の3つの種類があります。

  • エレメントが金属でできている金属ファスナー
  • エレメントがコイル状の樹脂でできている樹脂ファスナー
  • 樹脂製のエレメントがテープに射出成型された”ビスロン”ファスナー

これらはそれぞれの特徴、用途に応じて使い分けられます。

  • 金属ファスナー
    金属ファスナー
  • 樹脂ファスナー
    樹脂ファスナー
  • “ビスロン”ファスナー
    ビスロンファスナー

ファスナーの構造

ファスナーの構造
スライダーによって湾曲させて歯車の原理でかみ合います(閉じます)。 スライダーを逆に引けばエレメントは離れます(開きます)。

ファスナーは、テープ、エレメント(務歯)、スライダー(開閉部分)の3つの部分に大別できます。

スライダーの構造図
スライダー
ファスナーを開閉するときに、エレメントをかみ合わせたりする役目をします。用途に合わせていろいろなタイプがあります。
エレメント
エレメントのかみ合う部分を務歯頭部といい、これがかみ合うとファスナーの働きをします。
テープ
ファスナー専用につくられたもので、ポリエステルテープが主体となっていますが、用途によって、合繊テープ、綿テープなどがあります。
スライダーの構造
スライダーの構造

ファスナーの機能

ファスナーにはその機能によってさまざまな種類があります。用途に応じたファスナーをお選びください。

止製品(C)
止製品(C)
スライダーを下ろした際、下止によってスライダーが止まり、左右のテープ(チェーン)が離れないファスナー全般をさします。ズボン・スカートの前立、ポケット、鞄のほか、さまざまな用途に用いられます。
開製品(O)
開製品(O)
スライダーを一番下まで下ろすことで、左右のテープ(チェーン)を離すことができます。 主にジャンパーなどの上着の前立に使用されます。
逆開製品(M)
逆開製品(M)
スライダー2個付の開製品。下から開くことができ、ファッション性だけではなく機能性にも富んでいます。
頭合わせ(C)
頭合わせ(C)
スライダー2個付の止製品の一種。主に鞄に使用されます。2つのスライダーの頭と頭が向かい合うところから頭合わせと呼びます。

ファスナーの上手な縫い方

縫い付けの間隔
縫い付けの間隔
ファスナーを開閉するためには、スライダーの通る幅が必要です。 エレメントのすぐ脇を縫製すると、スライダーが布地をかんでしまいます。 スライダーがスムーズに通るよう両側にスペースを取ってください。また、裏地がある場合は布がファスナーにくい込みやすいため、エレメントから離して縫い、さらに両側をミシンや星止めで止めてください。
長いサイズのファスナー
着装状態での伸びなど、布とファスナーとの関係を仮縫いチェックしてから縫い付けてください。特にニットなどはチェックが必要です。
毛足の長い素材(毛皮、シャギー等)の場合
ファスナーを縫い付ける両サイドにレザーなどを使い、毛がくい込まないような配慮をしてください。
ズボン用ファスナーの縫い方
ズボン用ファスナーの縫い方
ファスナーの開閉のスムーズさを長持ちさせるため、補助かがりを付けて下止への負担を少なくしてください。短いファスナーや体にフィットするスタイルは、特に下止に負担がかかりますので補助かがりを付けるようご注意ください。

止製品の縫い方

止製品の縫い方
ファスナーの長さは、実際のあき寸法より2cm程長めのものを使用してください。”コンシール”ファスナーの縫製には、専用のミシンガイドが必要です。
遊環下止
※遊環下止
遊環下止は、あき止まり表地部のほつれを防止するためにつけています。縫製品あき止まり位置より5mm程度上に移動させ、治具で止めることにより、スライダーの開閉による糸切れを防ぎます。
あき止まりが先に縫ってある方法
  1. 身頃A、Bを合わせてあき止まり位置まで縫製。次にあき止まり位置では必ず返し縫いを行う。最後に身頃にあき止まり位置の目印をつける
  2. ファスナーと身頃を合わせ、ファスナーにあき止まり位置にあった場所に目印をつける。
  3. スライダーを下止まで下げ、身頃とファスナーの目印を合わせ、確認しながら片側より縫う。そして”コンシール”ファスナー用ミシンガイドを使用し、ファスナーエレメントをおこし、ガイドの溝にエレメントを挿入して縫う
  1. A
    1. 1.身頃A、Bを合わせてあき止まり位置まで縫製。
    2. 2.あき止まり位置では必ず返し縫いを行う。
    3. 3.身頃にあき止まり位置の目印をつける。
  2. B
    ファスナーと身頃を合わせ、ファスナーにあき止まり位置にあった場所に目印をつける。
  3. C
    1. 1.スライダーを下止まで下げ、身頃とファスナーの目印を合わせ、確認しながら片側より縫う。
    2. 2.”コンシール”ファスナー用ミシンガイドを使用し、ファスナーエレメントをおこし、ガイドの溝にエレメントを挿入して縫う。
  1. ファスナー付けをあき止まりまで縫う。そしてファスナー付けの両端を返し縫いする。
  2. スライダーの引手を表に出し、ファスナーを閉じる。
  3. あき止まりから5mm程上に遊環下止を移動させ、治具で取り付ける。そして遊環下止であき止まりのほつれを防止する。
  1. D
    1. 1.ファスナー付けをあき止まりまで縫う。
    2. 2.ファスナー付けの両端を返し縫いする。

    あき止まりの縫い目とファスナー付けの縫い目とは交叉させず、スライダーの引手が通る隙間を確保すること。

  2. E
    スライダーの引手を表に出し、ファスナーを閉じる。
  3. F
    1. 1.あき止まりから5mm程上に遊環下止を移動させ、治具で取り付ける。
    2. 2.遊環下止であき止まりのほつれを防止する。
あき止まりをファスナー付け後に縫う方法
  1. 身頃にあき止まりの位置の目印をつける。
  2. ファスナーと身頃を合わせ、ファスナーにあき止まり位置にあった場所に目印をつける。
  3. スライダーを下止まで下げ、身頃とファスナーの目印を合わせ、確認しながら片側より縫う。そして”コンシール”ファスナー用ミシンガイドを使用し、ファスナーエレメントをおこし、ガイドの溝にエレメントを挿入して縫う。最後にファスナー付けの両端を返し縫いする。
  1. A
    身頃にあき止まりの位置の目印をつける。
  2. B
    ファスナーと身頃を合わせ、ファスナーにあき止まり位置にあった場所に目印をつける。
  3. C
    1. 1.スライダーを下止まで下げ、身頃とファスナーの目印を合わせ、確認しながら片側より縫う。
    2. 2.”コンシール”ファスナー用ミシンガイドを使用し、ファスナーエレメントをおこし、ガイドの溝にエレメントを挿入して縫う。
    3. 3.ファスナー付けの両端を返し縫いする。
  1. 左右の身頃のファスナー付けが終了後、スライダーの引手が表に出るようにファスナーを閉じる。
  2. あき止まりから下は、普通の片押えフットで左右の身頃を縫い合わせる。また、両端は返し縫いをする。そしてファスナー付けの縫い目とあき止まりから下の縫い目が一直線上になるように。
  3. あき止まりから5mm程上に遊環下止を移動させ、治具で取り付ける。そして遊環下止であき止まりのほつれを防止する。
  1. D
    左右の身頃のファスナー付けが終了後、スライダーの引手が表に出るようにファスナーを閉じる。
  2. E
    1. 1.あき止まりから下は、普通の片押えフットで左右の身頃を縫い合わせる。また、両端は返し縫いをする。
    2. 2.ファスナー付けの縫い目とあき止まりから下の縫い目が一直線上になるように。
  3. F
    1. 1.あき止まりから5mm程上に遊環下止を移動させ、治具で取り付ける。
    2. 2.遊環下止であき止まりのほつれを防止する。

開製品の縫い方

  1. A
    ミシンガイドをセットします
  2. B
    1. 1.ファスナーを開き、左右に分離します。
    2. 2.スライダーを滑らせて上止側より抜き取ります。
  1. 箱側(ファスナー左側)の縫製
  2. 箱部の縫製
  3. 蝶棒側(ファスナー右側)の縫製
  1. C
    箱側(ファスナー左側)の縫製
    エレメントをおさえ金のガイド右側にセットし、上止側より箱部へ向かって先端から2cm手前付近まで縫製します。
  2. D

    箱部の縫製

    1. 1.細幅用の押さえ金(別途用意して下さい)で箱部を縫製します(※)。
    2. 2.縫製後、抜きお出したスライダーを通してください。

    細幅用の押さえ金に変える際、ミシン糸を一度切る必要があります。

  3. E
    蝶棒側(ファスナー右側)の縫製
    エレメントをおさえ金のガイド左側にセットし、箱部と同じ要領で縫製します。
ご注意
  • テープをハサミ等でカットしないでください。テープがほつれる可能性があります。
  • 左右両側とも、必ず図の赤枠の部分を縫製してください。赤枠の部分より内側を縫製した場合、開具が破損する可能性があります。
必ず赤線部分を縫製して下さい

着るとき、脱ぐとき

開く
開く
ファスナーは引手を持って、無理のないように完全に開いてください。 引手を持たないとスライダーロックがかかった状態で開くことになり、ファスナーが壊れる恐れがあります。
着る・脱ぐ
着る・脱ぐ
衣服の着脱の際に、布地を引っ張り下止付近に無理な力をかけると、エレメント・下止・スライダーの壊れる原因になりますのでご注意ください。 ファスナーを完全に開いていない状態での着脱も同様です。
閉じる
閉じる
トップボタンやカギホック等を先にとめてからスライダーを引くとファスナーに負担がかかりません。

鞄を閉めるとき

鞄を閉めるとき
ギュウギュウ詰めに物を入れたバッグなどのファスナーを無理に閉めようとすると、ファスナーに必要以上の負担をかけエレメントがテープから抜け落ちることになります。これは、ファスナーの故障の中でも致命傷ですから、スライダーが引きやすいように左右のエレメントを接近させてから閉めるようにしてください。

洗濯をするとき

洗濯をするとき
洗濯機や乾燥機を使用される際には、必ずファスナーを閉じ、トップボタン・カギホックをとめてください。開いた状態でされますと、ファスナーが布地を傷めたり、ファスナー自体が壊れる恐れがあります。
ご注意
アルカリ性の強い洗剤や塩素系の漂白剤は、ファスナーに塗られている潤滑剤を溶かし、スライダーの動きを重くする恐れがあるため、使用の際にはご注意ください。

アイロンを掛けるとき

アイロンを掛けるとき
材質によってアイロンの温度が変わるのは、衣類だけではありません。ファスナーにも適温があります。適材、適温を守って、いつまでも丈夫で美しいファスナーにしておきたいものです。 また、ファスナーにアイロンを掛けるときは、どんな材質に限らず、必ずファスナーを閉じ、スライダーの引手を裏返したり、立てたりせず、正常な位置に固定し、当て布をしてから掛けてください。
素材別ファスナーの耐アイロン温度表
”コンシール” 160℃
”エフロン” 150℃
”ビスロン” 130℃
L型 160℃

(圧力1.5kg、10秒静止)
※エレメントやスライダー部に直接当てると、思わぬ変かを起こす場合があります。

開製品(オープンファスナー)

  1. スライダーが箱にぴったり付いた状態
  2. 蝶棒を根元まで差し込んだ状態
閉じるとき
  1. 1.スライダーを箱にぴったり付くまで下げる。
  2. 2.蝶棒を根元までしっかり差し込む。
  3. 3.右手で蝶棒側を押さえたまま左手でスライダーを引き上げる。
開くとき
  1. 1.スライダーを箱にぴったり付くまで下げる。
  2. 2.蝶棒を静かに抜く。

逆開ファスナー

  1. 下スライダーと上スライダーの隙間がないように上下のスライダーを密着させるように下げる。
  2. 蝶棒を根元までしっかり差し込む。
  3. スライダーを引き上げる。
閉じるとき
  1. 1.下スライダーと上スライダーの隙間がないように上下のスライダーを密着させるように下げる。
  2. 2.蝶棒を根元までしっかり差し込む。
  3. 3.スライダーを引き上げる。
開くとき
  1. 1.下スライダーと上スライダーの隙間がないように上下のスライダーを密着させるように下げる。
  2. 2.蝶棒を静かに抜く。

スライダーの機能

スライダーの機能
  • スライダーはその機能上、ロック機能付スライダーと自由(ノンロック)スライダーに大別されます。
  • ロック機能付スライダーは、ロックが作動している時にはファスナーに左図のような矢印の方向へ力が加わってもファスナーは開きませんが、引手を持ち上げればロックは解除され、ファスナーを開閉できます。
  • 自由スライダーはおもに鞄などに使用されるタイプで、矢印の方向へ力を加えると、引手に触れることなく自然にファスナーを開くことができます。

スライダーの各部名称

  • 胴体の構造
    胴体の構造
  • 直付けタイプ
    直付けタイプ
  • クランバータイプ
    クランバータイプ

スライダーの種類

自由スライダー
自由スライダー(DF)
オートマッチックスライダー
オートマッチックスライダー(DA)
引手から手を離すと自動的にロックがかかり、引手を引っ張る事によってロックが外れます。

スライダーのコード解説

材質のコード
材質
機能のコード
機能
引手のコード
引手
表面処理のコード
表面処理

スライダーコードは8ケタ以下のアルファベットと数字から成り立っています。原則として1ケタ目がスライダー胴体の主要材質を、2ケタ目が機能を、そして3ケタ目以降がクランパー及び引手の種類を表します。

材質

コード 仕様
A アルミブロンズ等
B 真鍮材
D 亜鉛合金材
G 丹銅材
K 丹銅材強力タイプ
N ナイロン樹脂
S ステンレス
T PBT樹脂

機能コード一覧表

コード 種類 特徴 形状
F 自由スライダー(ノンロック) 引手が胴体のどの位置にあってもロック作用を持たないスライダー
  1. 自由スライダーの閉じ方01
  2. 自由スライダーの閉じ方02
  3. 自由スライダーの閉じ方03
A オートマチックロックスライダー 引手から手を離すと自動的にロックがかかり、引手を引っ張ることによってロックが外れる
  • スプリング胴体
  • カバー
  • 引手

引手コードの例

  • MSL1
    MSL1
  • DR3
    DR3
  • DR4
    DR4
  • LH
    LH
  • DHR
    DHR

上記画像は一例です。アイテムによって引手やスライダー胴体の形状が異なります。

表面処理コード一覧表

YKKスライダーの表面処理には通常のメッキ処理・塗装処理の他に、検針機に対応可能なメッキ処理なども用意しております。

カラー コード 仕様
塗装練込 (E)
(EN)
塗装
練込
ニッケルメッキ N(C5) ニッケルメッキ
艶消しニッケルメッキ NS(C6) 艶消しニッケルメッキ
アンティークシルバーメッキ H(H6) アンティーク
シルバーメッキ
ブラックニッケルメッキ V(V6) ブラックニッケルメッキ
ゴールドメッキ (O) ゴールドメッキ
艶消しゴールドメッキ OS 艶消しゴールドメッキ
クリアゴールドメッキ (KQ) クリアゴールドメッキ
アンティーク (I) アンティーク
ゴールドメッキ
艶消しブラックメッキ (X6) 艶消しブラックメッキ
高級ニッケルメッキ P 高級ニッケルメッキ
高級ゴールドメッキ OU 高級ゴールドメッキ
本金メッキ Q 本金メッキ
  • (  )は検針器対応可能な表面処理です。
  • 写真は実物とは多少異なることがあります。

ファスナーサイズ

ファスナーのサイズとはチェーン幅のことをいい、数字で表します。
チェーン幅が狭いほどサイズが小さく、広いほどサイズが大きいことを意味します。
「45CF」など、チェーン幅が2桁の数字のものもありますが、この場合は「3CF」「5CNF」の間のサイズをさします。

金属ファスナー
金属ファスナー
断面図
断面図
コイルファスナー
コイルファスナー
断面図
断面図

サイズ展開

  • 3YAN
    3YAN
  • 4YAN
    4YAN
  • 5YAN
    5YAN
  • 8YAN
    8YAN

数字の部分がサイズ(チェーン幅)を表します。

世界の国々でのファスナーの呼称

スライドファスナー(Slide Fastener)
通常、私たちが呼んでいるファスナーという言葉は、英語ではスライドファスナーと呼ばれ、「滑り式留金具」という意味です。 英国をはじめ広く世界で使用されています。
ジッパー(Zipper)またはジップファスナー(Zip Fastener)
ジップはシューッと非常に早い音を表します。このZipにer(物)をつけてZipperとして最もスピーディーなものを表現しています。 アメリカをはじめ広く世界に通用しています。
チャック(Chack)
チャック(Chack)は、英語のチャック(Chuck)とは関係がなく、きんちゃく(巾着)をもじってできた日本の商標名でした。ファスナーをチャックと呼ぶのは日本だけです。
シェレス・レランパゴス
「稲妻」の意味で、中米諸国で使用されている言葉ですが、一部ではシェレス・デ・クレマレラスと呼ばれているところもあります。
フェルメチュール・ア・グリシェール
フランス語です。
ライスフェアシュルース
ドイツ語です。
キウズーレ・ランポ
イタリア語です。
ラーリェン
中国語で、中国・台湾・香港などで使われています。

ファスナーの歴史

1891年 <明治24年>
アメリカ人ホイットコム・ジャドソン氏が靴紐を結ぶ不便さを解決しようと考案したものがファスナーの起源とされています。
1893年 <明治26年>
それがシカゴの「コロンビア博覧会」に出品され、当時弁護士であったルイス・ウォーカー氏が着目し、彼は考案者のジャドソン氏に製造機械の製作を依頼して「ユニバーサル・ファスナー会社」を設立。
ファスナーの生産が開始されました。
1905年 <明治38年>
その後改良が加えられ、「ザ・オリジナル」と呼ばれるファスナーがジャドソン氏によって開発され、現在のファスナーの原型となっています。
ジャドソン氏によって考案された「ザ・オリジナル」
1917年 <大正6年>
バッグ氏と組んで研究を重ね、「ホックレスNo.4」を生産。ブルックリンのある洋服商が腹帯式の財布に応用して成功したのがきっかけで、その後アメリカ海軍の飛行服にも採用されました。
1921年 <大正10年>
ビー・エフ・グッドリッチ社がオーバーシューズに採用して、「ジッパー」というネーミングを使いました。それ以後アメリカでは「ジッパー」という呼び方が定着しました。
1927年 <昭和2年>
日本では昭和の初期、広島県尾道の人がファスナーを作りはじめ、「チャック印」というトレードマークで売り出しました。このファスナーは当時としては丈夫でこわれにくいファスナーであったために、チャックはファスナーの代名詞となり、この呼び名が残っているわけです。
1932年 <昭和7年>
手工業的な製法でファスナーが量産されはじめました。
それまで手動エキセン・ハンドポンスなどが用いられていましたが、パープレス、横エキセンなど当時では進歩的な機械が開発され、業界の活況の兆しが見えはじめました。
1934年 <昭和9年>
この頃から、上海・香港・中南米などに商品が輸出されはじめました。吉田工業株式会社の前身、サンエス商会はこの年の1月に設立されました。
1937年 <昭和12年>
この頃から、北米・中南米に向けてファスナーが大量に輸出されるようになり、ファスナーはようやく新興産業として、わが国の実業界の脚光を浴びるようになりました。
しかし昭和16年に始まった太平洋戦争以来、一部、軍へのファスナー納入業者を残しほとんどの業者は転・廃業を余儀なくされました。
1946年 <昭和21年>
終戦と同時に進駐したアメリカ軍の影響で需要は急激に増大しました。しかし、業界がこうむった戦争の痛手は大きく、その需要にこたえることができなかったうえに、「日本式製法」といわれた手工業の欠点までさらけだしてしまいました。
「ファスナーはこわれやすい」という好ましからざるイメージが作られてしまったのもその当時のことです。
1950年 <昭和25年>
吉田工業株式会社がわが国ではじめて自動植付機(チェーンマシン)を輸入、機械化に先鞭をつけました。続いて同社創案のスライダー自動製作機の開発に成功。従来の製法の欠点を解消したばかりでなく、製造工程から生産管理に至るまで一新し、わが国のファスナー業界の革新的な進歩をもたらしました。
1951年 <昭和26年>
国産チェーンマシン30台が稼動し、遂に業界無比の近代的工場が完成しました。
1957年 <昭和32年>
世界最小のファスナーNo.0及びズボン専用ファスナーの新商品「ミトラ」が発売となり、話題を呼びました。
1958年 <昭和33年>
“コンシール”(ヒーデンジッパー)が新商品として発売。
1959年 <昭和34年>
続いて、”ザグラン”(L型ファスナー)が発売となりました。
1961年 <昭和36年>
デルリン(R)ファスナー製作機が31台設置され、デルリン(R)ファスナー(”ビスロン”)が発売されました。
(デルリン(R)はデュポン社の登録商標です)
1963年 <昭和38年>
“エフロン”発売。
1964年 <昭和39年>
「コイルファスナー」発売。
1966年 <昭和41年>
理想的なエレメント形状の”YZiP”発売。
1971年 <昭和46年>
ニットテープの「ビユロン」発売。
1975年 <昭和50年>
「デルリン(R)ファスナー」を「”ビスロン”ファスナー」に呼称変更。
1978年 <昭和53年>
「漁網用ファスナー」発売。
新型「織込みファスナー(CFW)」発売。
1979年 <昭和54年>
「ヒレ付”ビスロン”(VFF)」発売。
「水密気密ファスナー(8YHG)」発売。
1980年 <昭和55年>
新型「ジグザグファスナー(2SF)」発売。
1981年 <昭和56年>
新型「”エフロン”ファスナー(EFR)」発売。
1982年 <昭和57年>
「押出ファスナー(45XF)」発売。
1983年 <昭和58年>
「水密気密ファスナー(20VFF)」発売。
1984年 <昭和59年>
「押出ファスナー(ミシン掛けXF)(織込みXWF)」発売。
ニュータイプ「射出ファスナー(VFS)」発売。
透明テープ使用「シートファスナー(2SF)」発売。
1985年 <昭和60年>
水密・気密ファスナー「オータイト(現”プロシール”)」発売。
1986年 <昭和61年>
簡易気密ファスナー「”アクアブロック”(8CWT)」(コイル2枚重ね)発売。
「サイドオープン型”ビスロン”ファスナー」発売。
1987年 <昭和62年>
「バラジップ(現”エクセラ”)」発売。
1988年 <昭和63年>
世界一薄く小さいNo.0の織込みファスナー「”ミニファ”(0EF)」発売。
「コイル伸縮ファスナー(5CNF)」発売。
「”ジョイロン”(レールファスナー)」発売。
1989年 <平成元年>
「イオンプレーティングジッパー」発売。
“ビスロン”「感温変色ファスナー」発売。
1990年 <平成2年>
「”グラフィック”ファスナー」発売。
1992年 <平成4年>
「”エバーブライト”(光沢研磨ファスナー)」、「”ビスロン”熱転写ファスナー」、「インジェクション(ダイカストムシファスナー)」発売。
1994年 <平成6年>
「マーブルテープファスナー」、蓄光ファスナー「”ルミファイン”」発売。
8月1日より「吉田工業株式会社」より「YKK株式会社」に社名変更。
1995年 <平成7年>
ファスナー専用潤滑剤スプレータイプ「”ファスナーメイト”」発売。
1997年 <平成9年>
鞄用「織込みファスナー(65EY)」発売。
1999年 <平成11年>
「透明コイルファスナー(CL)」発売。
2000年 <平成12年>
「”グラデーション”ファスナー」発売。

製品寸法測定基準(JIS-S3015に基づく)

製品の長さを図る時は、ファスナーを閉じた状態にして、下止や箱の下端からスライダー上端あるいは上止まで、もしくは主要部分の末端から先端までを測ります

区分 製品寸法(A) 上耳寸法(B) 下耳寸法(C)
止製品 スライダー頭端より下止先端まで 上止(段打ちの場合は高い方)より切口ギザの先端まで 止製品 下止先端より切口ギザの先端まで
スライダー2個付(頭合わせ) 下止先端より下止先端まで 上側下止より切口ギザの先端まで スライダー2個付(頭合わせ) 下止先端より切口ギザの先端まで
開製品 スライダー頭端より開金具先端まで 上止(段打ちの場合は高い方)より切口まで 開製品
逆開製品 スライダー頭端より補助テープ下端まで 上止(段打ちの場合は高い方)より切口まで 逆開製品

ファスナーの製品寸法には許容差(公差)がありますので、ご注意ください。

施品寸法 表示寸法に対する許容差
30cm未満 ±5mm以内
30cm以上~60cm未満 ±10mm以内
60cm以上~120cm未満 ±15mm以内
120cm以上 ±表示寸法の2.0%以内
  • 金属ファスナーと樹脂ファスナーとでは、許容差に違いがありますのでご注意ください。
  • 特殊商品あるいは製品寸法に特別の条件をつけた商品に関しては、上記の許容差を規定することができない場合があります。

ファスナーの強度を表すには種々の検査方法がありますが、基本的な強度は次の検査方法の結果によって表され、これらの結果からファスナーの用途に適した総合的な強度が判断されます。(JIS-S3015に基づく)
YKKファスナーは下記のJIS強度検査の他に英国式耐久試験をクリアしています。

検査の種類

チェーン横引強度(2.5cm当り)
チェーン横引強度(2.5cm当り)
ファスナーをかみ合わせたチェーンの状態で、チェーンかみ合い方向に対して図のように一定速度でテープを引っ張り抵抗を測ります。
一般的なファスナー強度を表す方法です。
上止部縦引強度
上止部縦引強度
かみ合わせたファスナーの下部を固定し、スライダーを上止のところまで引いてから強く引き、上止保持強度を測ります。
下止部引裂強度
下止部引裂強度
スライダーを下止に接するまで下げ、チェーンを左右に開き、下止保持強度とスライダー内のエレメントの抵抗を測ります。
開部横引強度
開部横引強度
最終エレメント末端がクランプ縁線と一致するように引張試験機に(図のように開具部分のみ)固定し試験します。
スライダーロック強度
スライダーロック強度
ファスナーチェーンの途中でスライダーをロックして止め、チェーンを左右に開き、ロックする力とスライダー内のエレメントの抵抗を測ります。
スライダー総合強度(90°)
スライダー総合強度(90°)
完成したスライダーにおいて、引手と胴体下面に力を加える時のスライダーの抵抗を測ります。
左図の90°の測定方法のほかに45°の測定方法もあります。

※引張試験機:引張速度は100mm/min、クランプ幅は25mm。
YKKスタンダードファスナーは、JIS規格値を全てクリアしています。ファスナーをご使用の際は、その用途に応じた必要強度をご検討のうえ、下の表を参考に選択してください。また、YKK(株)ではより品質の高いファスナーを生産するために、独自の品質規格を設けています。JISと同じ等級であっても、アイテムにより強度値が異なる場合がありますので、より詳細な数値が必要な際は、YKK営業担当までご相談ください。

強度規格(JIS-S3015に基づく)

種類はチェーン幅(かみ合ったエレメントの幅)によって区分されます。

チェーン幅
種類 記号 チェーン幅
蝶軽量級 UL 2.5以上 4.0未満
軽量級 L 4.0以上 5.5未満
中量級 M 5.5以上 7.0未満
中重量級 MH 7.0以上 8.5未満
重量級 H 8.5以上 12.0未満
超重量級 UH 12.0以上

単位[mm]

JIS等級別強度規格表
単独エレメントの強度規格
強度項目 チェーン横引強度 上止部縦引強度 下止部引裂強度 開部横引強度 開具箱縦引強度 スライダーロック強度 スライダー総合強度(90°)
綿・ニット以外のテープ 綿・ニットテープ
UL 148(15.0) 98(10.0) 40(4.0) 15(1.5) 49(5.0) 40(4.0) 15(1.5)
L 197(20.0) 148(15.0) 49(5.0) 30(3.0) 69(7.0) 49(5.0) 25(2.5)
M 295(30.0) 197(20.0) 69(7.0) 49(5.0) 79(8.0) 59(6.0) 40(4.0)
MH 344(35.0) 246(25.0) 98(10.0) 79(8.0) 118(12.0) 79(8.0) 59(6.0)
H 419(50.0) 295(30.0) 118(12.0) 98(10.0) 148(15.0) 118(12.0) 79(8.0)
UH 687(70.0) 197(20.0) 148(15.0) 295(30.0) 197(20.0)

単位[N:ニュートン,(  )内はkgf]

引張試験機<引張速度:100mm/min,クランプ幅:25mm>

連続エレメントの強度規格
強度項目 チェーン横引強度 上止部縦引強度 下止部引裂強度 開部横引強度 開具箱縦引強度 スライダーロック強度 スライダー総合強度(90°)
綿・ニット以外のテープ 綿・ニットテープ
UL 197(20.0) 148(15.0) 4(4.0) 30(3.0) 4(4.0) 9.8(1.0)
L 246(25.0) 197(20.0) 49(5.0) 49(5.0) 49(5.0) 49(5.0) 9.8(1.0)
M 441(45.0) 197(20.0) 69(7.0) 69(7.0) 79(8.0) 59(6.0) 30(3.0)
MH 540(55.0) 295(30.0) 98(10.0) 118(12.0) 118(12.0) 79(8.0) 49(5.0)
H 589(60.0) 344(35.0) 118(12.0) 148(15.0) 148(15.0) 118(12.0) 59(6.0)
UH 197(20.0) 197(20.0)

単位[N:ニュートン,(  )内はkgf]

引張試験機<引張速度:100mm/min,クランプ幅:25mm>

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